玄米には、稲の種子である胚芽が残っているので発芽能力があります。
玄米を水に浸すと給水が始まり、胚芽部分が膨らんできます。発芽するための最低温度は10℃、最高温度は44℃、最適温度は30〜32℃です。
30℃くらいの水に約1日間つけておくと、膨らんだ胚芽部分がさらに膨らんできます。これを発芽玄米といいます。
玄米に比べて発芽玄米には次の成分が多く含まれています。
1.GABA(ギャバ)
米の胚芽部分に多く含まれていますが、発芽することによってその量は3倍に増えます。ギャバはアミノ酸の一種で血圧降下作用や抗酸化力が強く、がんの予防効果が知られています。ギャバ自体が神経伝達物質として脳の緊張をほぐし、イライラを鎮めます。
2.IP6(イノシトール6リン酸)
玄米が発芽の準備状態になると、一部が分解して抗酸化力の強いイノシトールに変わります。これは、活性酸素を抑えて生体防御効果を高めます。IP6にイノシトールが加わると、さらにガン予防効果が高まります。
3.γ-オリザノール
米ぬかの成分で、高脂血症予防、自律神経失調症や更年期障害の緩和、成長促進に役立ちます。
4.フェルラ酸
抗酸化作用や紫外線吸収作用があります。
発芽玄米の特徴
芽を出すために玄米の固い結合がほぐれるために、外皮が柔らかくなって食べやすくなります。玄米がぼそぼそして苦手な人でも、適度な食感により自然と噛む習慣が身につくため、唾液の分泌が向上し、同時にあごの発達や脳に良い刺激になります。
玄米が持つ栄養分を使って発芽するため、糖質やたんぱく質を分解する酵素の働きにより、甘味、うまみ、コクが増します。
ほすぴ より